「350グラムでBMW1台分」あちゃ~中国で高級茶葉バブル、当局是正へ

 【北京・坂本信博】中国で高級茶葉が投機の対象となり、価格が高騰している。会員制交流サイト(SNS)では「茶餅(長期保存用に円盤状に固めた約350グラムの茶葉)1個で(高級外車の)BMWが1台買える」という言葉が検索ワードの上位にランクイン。賄賂として使われることもあり、当局が“高級茶葉バブル”の是正に乗り出している。

 高騰が目立つのは、プーアル茶(黒茶)や白茶、ウーロン茶(青茶)の一種の岩茶など、古いほど価値が高まる種類の茶葉。中国メディアによると、プーアル茶の茶餅で1個28万~32万元(約480万~550万円)に達する商品もあるほか、業界で最も人気の2003年産「班章六星孔雀青餅」は1個約84万元(約1440万円)の値が付く。

 北京の業界関係者によると、従来は500グラム当たり300~3千元(約5千~5万円)で販売されていた岩茶が「非売品」「贈答用」として20倍近い高値で取引されている事例もある。

 生活レベルが向上した中国では近年、良質な茶の需要が拡大。製茶業の人件費増加もあり、茶葉の価格は上昇してきた。こうした傾向に目を付け、不当に価格をつり上げる業者が増加。一部企業が高級茶葉を出荷段階で買い占めたり、投機商品化したりする動きが強まり、高級茶葉バブルを招いたとみられる。

 ある業者は高級茶葉について「買う人は飲まず、飲む人は買わない。価格が高騰しても生産者の収益増にはつながっていない」と指摘。「中国共産党幹部への贈答品としても需要があり、春節(旧正月)などに販売量が増える」と明かす。

 高級茶葉を使った資金洗浄や贈収賄を懸念する声も出ており、茶の生産地がある浙江省杭州市は、公金による茶葉の購入状況や市場価格の抜き打ち調査を実施した。他地域でも、当局が茶葉の最高価格の設定を指導するなど是正に乗り出している。

 北京の業界関係者は「高値のものが良い茶葉とは限らない。価格の適正化には、正しい知識を普及させることが必要だ」と話した。

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