異例「2度目の梅雨入り」 警戒「雨量平年より多い」

 今年は梅雨入りが2回もある?

 1951年の統計開始以来2番目、平年より20日早く5月中旬に梅雨入りした九州北部。一時は避難指示が出されるほどの大雨に見舞われたが、このところカラッとした晴天が続く。だが油断は禁物。週末ごろ「2度目の梅雨入り」(日本気象協会九州支社)をした後は、本格的な雨が続きやすくなるとみられ、気象庁は注意を呼び掛けている。

 異例とも言える早期の梅雨入りの要因は、ラニーニャ現象などによるフィリピン沖の太平洋西側や、インド洋の海面水温の上昇。今年はこれに、半月から1カ月の周期で訪れる太平洋高気圧の強まりが相まって、梅雨前線を「異常な強さで押し上げた」(吉竹顕彰・気象予報士)。

 この前線がもたらしたのが、梅雨の最盛期を思わせた5月下旬の大雨。熊本、佐賀、鹿児島3市での5月の降水量は、1883~91年の観測開始以来、史上3番目の多さ。「いったい、今年はどれだけ降るのか…」。そんな不安を抱えた人は多かったようだ。

 その後、前線は南下する。太平洋高気圧の周期で勢力の弱い時期となったため、前線を押し上げるだけの力がなくなった、という。専門家らは「この時期の本来の勢力に落ち着いた」と口をそろえる。

 現在、気圧配置図では前線は確認できないが、沖縄地方に「潜在的に存在」している状態。週末には夏に最盛期を迎える太平洋高気圧が強まりを見せ始め、前線を北上させる、とみられる。これが2度目の梅雨入りだ。気象庁は平年より雨量が多いと予想する。

 九州では毎年のように豪雨被害に遭っている。17日に始まる気象庁の線状降水帯の発生情報も含め、警戒したい。

野菜価格が高騰

 慌ただしい天候の変化は生活にも影響している。今年は五月晴れの時期に雨や曇りとなったことで野菜が育ちにくく、価格が高騰。農林水産省によると、福岡市中央卸売市場のレタスの卸売価格は、今月7日で1キロ当たり251円。6月上旬における過去5年の平均価格(156・6円)の1・6倍となっている。

 福岡大同青果(福岡市)によると、ほかの野菜も同じ傾向。ホウレンソウやキュウリは3割、ナスは2割ほど高かったが、「値段は落ち着き始めた」(担当者)としている。

 (小林稔子、才木希)

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