毎週通い考えた貧困とは、幸せとは 「子育てはお金じゃない」

取材後記 久留米総局・平峰麻由

 「実家よりも実家。そんな拠点を作りたい」。昨春、ひとり親を中心につくる一般社団法人「umau.(ウマウ)」の中村路子副代表から、そう聞いて首をかしげた。「どういう意味?」

 中村副代表たちの思いが「じじっか」として実現したのは昨夏。新型コロナウイルス禍だったが、感染状況がやや落ち着いた10月に訪ねてみた。夕食を食べ終わった6人のお母さんたちが大笑いしながらおしゃべりをしていた。奥の和室からは、子どもたちの笑い声も聞こえる。

 「ここは困った時に頼れる場所。用がなくても来ていい場所。本当の実家には頼りづらいこともあるからね」と、お母さんの1人が話してくれた。確かに、複雑な事情があって、実家の支援が得られないケースもあるはず。こんなに明るいお母さんたちにも、いろいろあるんだなあ…。質問の言葉を選んでいると「まあ、ご飯食べていかんね」と目の前にご飯と豚汁、炒め物が並んだ。「麦茶も飲む?」。なるほど、確かに実家みたいだ。

 ひとり親世帯は、両親がいる家庭よりも収入が低い傾向にある。男女の所得格差もあり、経済的に苦しい母子家庭は少なくない。じじっかのお母さんたちも相当な苦労をしているはずだった。なのに、はじけるように笑えるのはどうしてなのだろう。なぜ、こうした拠点が必要なのだろう。次々に生まれた質問はひとまず、おいしいご飯と一緒に飲み込み、時間をかけて答えを見つけようと思った。...

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