児相、市町村、学校…虐待防止へ条例で役割分担明文化

 福岡県で子どもが虐待されて死亡する事件が相次いだことを受け、県は10日、児童虐待防止に向けた条例を制定する方針を明らかにした。虐待事件では、児童相談所(児相)や市町村など関係機関の危機意識の欠如が問題となるケースがあり、条例で学校や医療機関を含めた関係者の責務や役割を明確にし、虐待防止に向けて緊密な連携を図る狙いだ。来年2月に県議会への提案を目指す。

 県内では、昨年4月に篠栗町で5歳男児が餓死、今年2月には飯塚市、3月は田川市でそれぞれ3人の児童が無理心中などで死亡する事件が発生。現在、外部の有識者らによる検証が進められており、篠栗町の事件では、対応に当たった児相の危機感の薄さを指摘する声も上がっている。

 虐待が疑われるケースでは、児相や市町村、学校、医療機関など多くの機関が関係していても、「役割が曖昧になって“エアポケット”のように見落としてしまうことがある」(県関係者)。それぞれの役割分担を条例に明文化することで、当事者意識を醸成し、連携強化につなげていく。

 今後、弁護士や大学教授などで構成する県の常設諮問機関などで具体的な文言や中身を審議していく。

 児童虐待防止に関する条例については、北九州市や福岡県中間市などが制定しており、東京都の条例では体罰の禁止を明記している。

 (華山哲幸)

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