ウイグル不妊処置増「住民の意思」 データは開示せず

 【北京・坂本信博】中国政府による少数民族ウイグル族弾圧が国際社会の批判を浴びる中、在日中国大使館と新疆ウイグル自治区政府が11日、日本の政財界や報道機関などとオンライン会議方式の交流会を開いた。貧困からの脱却やインフラ整備など新疆の発展ぶりをアピールし「人権弾圧は、中国を封じ込めるための西側のデマ」と強調。近年、不妊処置件数が急増し、出生率が急減していることについては「家族計画政策を推進しており強制避妊は存在しない」と主張した。

 中国政府の統計資料によると、自治区では2014~18年にかけて不妊手術件数が18・8倍に増え、子宮内避妊具(IUD)を装着した女性は17年時点で312万人に上る。20年版「新疆統計年鑑」によると17年からの2年間で出生率が半減し、中国全土の平均を下回って過去最低を記録した。

 この点について交流会で本紙が問うと、自治区政府幹部は出生率半減については「どこのデータか分からない」とした上で「家族計画政策が成果を挙げており、人々は自らの意思でIUD装着や不妊手術を受けている」と説明。IUD装着者に占める既婚女性の割合や、不妊手術件数の民族・年齢別データの開示を求めたが回答はなかった。

 交流会で中国側は新疆のPR映像を上映。自治区政府幹部や住民代表らが現地から中継で登場し、強制的な労働や不妊、イスラム教弾圧は事実無根と否定した。強制収容所との指摘がある教育訓練センターについては、元入所者のウイグル族の女性が「イスラム教徒の知人に従った極端な行動で職場をクビになり、異教徒への仕返しを考えていたが、入所して考えを改めることができた」と話した。

 外国メディアの現地取材が事実上制限されていることについて、自治区政府幹部は「公明正大なメディアには来てほしいが、推定有罪の調査や内政干渉には断固反対する」と述べた。

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