二階氏が「3A」対抗の新議連 安倍氏も出席、思わせぶりな発言

 自民党の二階俊博幹事長は15日、自らが会長を務める「自由で開かれたインド太平洋」推進議員連盟を発足させ、設立総会を開いた。党内では秋までにある次期衆院選や党総裁選に伴う人事を見据え、安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相、甘利明党税制調査会長の「3A」を中心とする議連などが相次いで立ち上がっている。今回の二階氏の新議連には、こうした動きをけん制する狙いが透ける。

 新議連は、安倍氏が首相時代に提唱した外交構想・戦略を名称に冠し、後押ししていくのが目的で、安倍氏を最高顧問に迎えた。この日の総会で、二階氏は「われわれの思いが国際的に広がっていくように期待したい」などと強調。その隣に着席した安倍氏は「いろんな顧問を引き受けているが、この会こそ最高顧問を引き受けたい」と思わせぶりに発言し、満員の会場の笑いを誘う一幕もあった。

 「3A」の3氏は5月、半導体産業の強化を目指す議連を発足させ、6月にあった日豪国会議員連盟の会合でも新たに最高顧問や顧問に就任するなど、党内の主導権争いに乗り出しつつある。

 安倍、二階の両氏は安倍政権時代から幹事長ポストを巡って静かな緊張関係にあったが、菅義偉政権になりキングメーカーとして権勢を増した二階氏が今回、「3A」にくさびを打ち込むように安倍氏を自身の議連に抱き込んだ形。絡み合う思惑に、自民党関係者は「『二階包囲網』への焦りでしかない。秋に向かって党内政局は活発化するだろう」と見通す。

 (郷達也)

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