ユニオンで学んだ労働者の知恵、コロナのコールセンターで聞き役に

団交の鬼~ブラック企業との闘い❺

 新型コロナウイルス禍に関するさまざまな問い合わせに応じる行政のコールセンター。積もり積もった不安や不満がオペレーターに向けられることもある。舞子=仮名=は電話口で聞き終えると、優しく語りかける。「大変な思いで生活されていますね」

 福岡県内で暮らす40代。支援金制度のコールセンターに勤務している。

 相談電話は毎日数十件に及ぶ。会社との雇用契約の形態が直接雇用なのか、個人事業主扱いの「業務委託」なのかすら理解していない人にも出くわす。会社が従業員を休ませた場合、労働基準法に基づき、休業手当を支払う義務があることを知らないケースも思った以上に多い。

 電話口のやりとりは制度の説明だけで終わらない。いつの間にか、コロナ禍での労働環境の悪化や生活不安に話が至る。業務外とは分かっているが、聞き役に徹する。「昔は自分も法律のことなど知らず、不安定で弱い存在だった時期がありましたから」

 今の舞子は、苦境に陥った場合、対処方法があることを知っている。それを伝えたのは「団交の鬼」、志水輝美(70)だった。...

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