「出自明かすつもりはない」差別逃れるため選んだ無戸籍

塀のない隔離 韓国ハンセン病政策の影㊦

 「小鹿島(ソロクト)に住んでいたせいなのか、私には戸籍がない」。韓国のハンセン病元患者家族62人が日本政府に130万~180万円の補償を申請した4月下旬。元患者の姜善奉(カンソンボン)さん(82)はオンライン記者会見に参加し、こう打ち明けた。

 両親がハンセン病だった姜さんは、父の死後に母と韓国南西部、全羅南道の小鹿島更生園(現国立小鹿島病院)に隔離収容された。当時8歳。自身も13歳の時、発病した。

 父は日本統治時代、故郷の慶尚南道で症状が現れ、小鹿島更生園に連行された。過酷な強制労働の日々だったようだ。同園を逃走して患者たちが集まる村で母に出会い、姜さんを授かったが、息子が6歳の時に死亡。姜さんに戸籍がないいきさつは、よく分からない。...

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