『セーラー服と機関銃』「カ・イ・カ・ン」の奥に、赤川次郎のエール

フクオカ☆シネマペディア(44)

 1980年代にブームを巻き起こし、若者の支持を集めた人気作家、赤川次郎(福岡市出身)の代表作が原作である。「セーラー服と機関銃」(1981年、相米慎二監督)は、女子高校生の星泉(薬師丸ひろ子)が思いがけず、弱小やくざ組織「目高組」の組長を血縁継承することになり、裏社会のトラブルに巻き込まれていく。

 泉は暴力が嫌いだ。組長を引き受けたのは、泉に跡目継承を固辞された組員3人が解散前に対立組織に殴り込もうとするのを止めるためだった。

 幼さと、度胸の良さが同居する危うさ。襲名あいさつの場で対立組織の組長からセクハラまがいの振る舞いを受けると、泉はためらいなく相手の頭に花瓶の水をぶっかける。

 跡目を継いで間もなく、事務所に機関銃の銃弾が撃ち込まれる。ヘロイン取引を巡って有力組織から目高組にあらぬ横取りの疑いをかけられて組員が惨殺される。落ち込んだ時、バイクの爆走で元気づけてくれた組員だ。戦う決意を固めた泉。敵を取るという。「怖いと思ったけど、ファイトもわいてきたわ」。濃い眉毛の下のまん丸の眼で遠くをにらむ。

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