祭りで生まれる「にわか」と町の活力本に

 夏が来て、老いも若きもが集い、にぎわいの輪が広がる-。祭りは伝統文化というだけでなく、地域のコミュニティー維持にも重要な役割を果たしてきた。福岡県久留米市出身の民俗学者、松岡薫さん(39)=天理大講師、奈良県大和郡山市在住=はこのほど「俄(にわか)を演じる人々 娯楽と即興の民俗芸能」(森話社、7040円)を刊行し、祭りのそうした側面に光を当てている。

 今回の本で主な対象としたのは熊本県高森町に根付く「高森にわか」。毎年8月に催される風鎮祭で「向上会」と呼ばれる五つの青年グループがそれぞれ演じる。移動舞台で中心街を回り、政治や環境問題など時事ネタを盛り込んだ当意即妙のやりとりで観客を沸かせる。新作数本を創作し、翌年に持ち越すことはない。「若い人たちが毎年計約30本をつくっては消える、そこに傾けるエネルギー。小さな町の活力に引きつけられた」と語る。...

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