「胸張り裂ける」球磨川の悲劇、二度と起こさない 犠牲者悼む 熊本豪雨1年

 熊本県で死者67人(災害関連死2人を含む)、行方不明者2人が出た熊本豪雨から4日で1年を迎えた。梅雨空の下、水害の爪痕が残る被災地に鎮魂のサイレンが響いた。各地では追悼行事が営まれ、遺族や住民らは犠牲者を悼み、復興を誓った。

 浸水被害で入所者14人が犠牲になった球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」。4日朝から、花を手向ける人たちが絶えなかった。入所していた母ユウコさん=当時(83)=を亡くした村職員大岩正明さん(52)は母の好物のビールと焼酎を供え、「母の死に報いるためにも村の復興を一生懸命進めたい」と話した。

 2軒の商店が流された同村のJR球泉洞駅では、交流があった「球磨川ラフティング協会」のメンバーらが球磨川に向かって黙とう。渕田拓巳代表理事は「教訓を伝えていきたい」と力を込めた。

 21人が亡くなり、市街地が壊滅的被害を受けた人吉市の追悼式では、遺族代表の西村直美さん(52)=北九州市=が涙をぬぐいながら亡き両親への思いを語り、「人も自然も豊かで美しい人吉・球磨の町を復興させていく」と誓った。

 4人が犠牲となり、1人が行方不明となった八代市坂本町では、叔父を失った蓑田政晴さん(70)が追悼式で「胸が張り裂ける思い」と心の痛みを吐露。津奈木町の追悼式では、犠牲者の親戚福浦昌則さん(66)=芦北町=が「同じ悲しみが二度と繰り返されないように」と願った。

 芦北町は25日、球磨村は8月1日に追悼式を開く。 (古川努、中村太郎)

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