『単騎、千里を走る。』健さんの目に涙、息子を思う中国への旅

フクオカ☆シネマペディア(46)

 高倉健(福岡県出身)が演じる男の多くには、自己抑制という共通項があるように思う。裏返せば無口で、感情表現が苦手である。「単騎、千里を走る。」(2006年、チャン・イーモウ、降旗康男監督)で演じる高田もそんな男。深い愛を心に抱きつつ、その気持ちをうまく伝えられずに息子と断絶状態にある寒村の漁師である。

 その息子、健一(声・中井貴一)。民俗学の研究者で、中国・雲南省の仮面劇を現地調査していたが、志半ばでがんに倒れ、入院した。高田は息子の嫁(寺島しのぶ)の心配りで病院を訪ねるが、息子は面会を拒む。高田は深く落胆するが、健一が中国で撮影を約束していたという仮面劇「単騎、千里を走る。」を代わりに撮ろうと決心し、単身、渡る。

 ところが、仮面劇の舞踏家、リー・ジャーミンはある秘密を暴露した相手に暴力を振るい刑務所に入っていた。高田は現地の役人らに頼み込み、刑務所でリーと面会する。いざ撮ろうとするとリーは生き別れになったままの幼い息子を思い描き、会いたいと泣き崩れる。高田は、周りを気にせず大泣きし言いたいことを言うリーに感動する。そして、遠くの村にいるというリーの息子を連れてこようと一路、また走る。

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