韓国ママの“常識”24時間赤ちゃんの世話する産後ケア施設

 「1日3食と、別に間食や夜食の計3食が付いてかなり快適だった。日本にも増えてほしい」。先日、韓国で双子を出産したばかりの日本人女性から連絡があった。産後調理院と呼ばれる施設で過ごしたという。

 調理院は、スタッフが24時間体制で赤ちゃんを世話する産後ケア施設だ。産婦は1~3週間、赤ちゃんと離れた個室で出産の疲れを癒やすことができる。授乳時はスタッフから電話を受けて対応する。マッサージやスキンケアといったサービスも充実。かつて韓国の調理院は、俳優の小雪さんが利用したことでも話題になった。

 韓国の調理院は1990年代半ばに開設されたという。韓国人産婦の利用は一般的で、釜山にもたくさんの施設がある。背景には実母や義母と離れて暮らす人も多く、支援を受けにくいことが挙げられる。

 韓国の受験競争は激しく、勝ち抜くためには母親のサポートが欠かせない。「子どもの教育に体力を使うので、その前にしっかり休息を取ってほしい」との意味合いもあるという。

 近年は日本でも産後ケア施設に注目が集まっているが、韓国ほど普及していない。福岡県で出産した私の妻は出産翌日から約1週間、病室で子どもと2人で過ごした。出産の疲れと子育ての不安が重なり、精神的につらかったという。産後1カ月は精神が不安定になりやすいとの指摘もある。

 日本には「床上げ」という言葉があるように、産後3週間は母体をできる限り休める習慣がある。ただ、韓国と同様に核家族化が進む日本では、里帰り出産でなければ、夫以外のサポートを受けにくいのが現状だ。自身の産後ケアの不十分さは自戒しつつ、日本でも施設の利用が一般的になることを期待したい。

(釜山・具志堅聡)

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