「BS受動受信」問題にコメント1千件、“共感”1万件

 「NHKのBSデジタル放送を見ていないのに、受信料を要求された」。西日本新聞「あなたの特命取材班」に、福岡市の男性から投稿があった。未接続なのにNHKの営業員から「配線を変えたら映る」と迫られたという。調べてみると、意図せずに受信環境が整った場合も、契約は義務。見たくなくても視聴できる環境であることから、「受動喫煙」になぞらえた「受動受信」というネーミングまであった。本紙ウェブサイトで取り上げたところ、不満の声が続々と寄せられている。

 1989年のBS放送開始当時、視聴者は自らパラボラアンテナとBS対応のチューナーを取り付け、視聴していた。しかし、2006年の地上デジタル放送開始以降、対応チューナー内蔵のテレビが広がった。共用アンテナがあるマンションも増え、テレビを設置すると、いや応なくBSの受信環境が整ってしまう。

 放送法64条は「受信設備を設置した者は、契約をしなければならない」と規定。1950年の施行当時から基本的に変わっていない。これを根拠に、意図しないBSの受動受信にも支払いが求められている。

 本紙ウェブサイトは今年4月、問題への意見を募集。千件を超える「共感」の意見表明があり、コメントも100件以上集まった。北九州市の20代女性は「見てるなら払うけど、人が稼いだお金を簡単に考えすぎ。あり得ない」と憤る。

 今月8日には、問題の概要をまとめた記事をインターネットで配信。「共感」が1万件以上に急伸し、コメントも千件以上に達した。

 (水山真人)

 NHKの受信料 月額受信料(口座振替など)は、地上契約1225円、BS契約(地上契約を含む)は2170円。ともに沖縄県のみ異なる。NHKは職員の不祥事が相次いで発覚した2004年以降、支払い拒否が急増。その後、任意で契約を求めてきた方針を転換。06年から受信契約を結んでも支払いが滞っている場合、09年からは未契約のケースにも支払いを求め提訴するなど法的措置を取り始めた。最高裁は17年、受信料制度は合憲とする判断を初めて示した。

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