「もっと歩きたかった」を胸に空中散歩  #この一枚

ワタシの職場 空を見上げて④

 不安定な足場を頼りに木から木へと移る“空中散歩”。高いところで地上15メートル。安全帯を付けていても足がすくむ。糸島市のレジャー施設「フォレストアドベンチャー・糸島」。職員の瀬戸美沙希さん(24)=福岡市西区=が「怖くないよ、頑張れ」と声を掛ける。その言葉に背中を押されるように、子どもが一歩を踏み出した。

 瀬戸さんが高校2年の時、足が不自由だった祖母の言葉が響いた。「もっと歩きたかった」。福岡市のスポーツ専門学校に進み、高齢者の運動指導を専攻。教える楽しさを知った。同級生からの紹介で、森に広がるアトラクションと出合い、2019年、今の職に就いた。

 施設には、足場にさえ頼れず、安全帯とつながった滑車を使い、木々の間に張られたケーブルにぶら下がって滑り落ちる「ジップスライド」もある。瀬戸さんは幼児から高齢者までの動きを見守り、その安全を確かめながら声で後押しする。

 「高くて怖いと泣く子どもがコースの難所を突破して、たくましくなる姿を見ると感動します」。また一歩。その視線の先で、小さな挑戦者が空へと足を踏み出した。

 (穴井友梨)

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