「社会常識。それに尽きるんだよ」“強敵”弁護士と対決、奇妙な共感

団交の鬼~ブラック企業との闘い❿

 「社会常識。それに尽きるんだよ」

 約40年のキャリアを持つベテラン弁護士で、企業再生のプロとして知られる萬年浩雄(75)は、労使交渉の落としどころをこう言い切る。

 自ら率いる福岡市の法律事務所の顧問先は100社を超える。会社側の代理人として、「団交の鬼」志水輝美(70)=連合福岡ユニオン特別執行委員=と何度となく相対した“強敵”でもある。

 萬年は全共闘世代。大学時代は学生運動真っ盛りだったが、主義主張が違うグループ間の無用な対立に耐えられず、特定の組織にはくみしなかった。そんな時代の荒波の中、弁護士を目指すことを決意。他の大学の著名な教授の講義にも潜り込みながら、仲間と猛勉強した。

 司法試験では労働法を専攻。弁護士になってからは、運動色が強かった労働組合側とは距離を置き、主に経営側の弁護を担うようになっていく。学生運動を経験した弁護士はその反動から、同じような選択をした仲間が少なくないという。

 志水と萬年。立場も、人生の歩みも全く対をなす。

          ◆

 2人の出会いは、1999年4月。...

残り 1488文字

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

関連記事

福岡県の天気予報

PR

PR