「永遠の憧れ」王さんの教え胸に 球場視察時に助言受け 集大成の米国戦「攻める」

 中国でソフトボールに熱中した少女時代。宇津木監督にとって、現役時代のソフトバンク王貞治球団会長は国境を超えたスターだった。「神様であり、永遠の憧れです」。2019年夏の福島。「七回裏2死満塁、カウント3ボール2ストライクでボール球なら見逃す練習をすれば、自信が付くから」。福島県営あづま球場を一緒に視察した際にアドバイスされた。

 この助言をどう受け止めたのか-。後日、宇津木監督は明かした。「相手投手の特徴や審判の癖まで熟知した上で、自分を信じる勇気があれば、私は選手に『思い切って攻めなさい』と伝える」。王会長の言葉を理解し「五輪仕様」の答えを導き出していた。

 審判によってストライク、ボールの判定に差が出やすいとされる国際大会。カナダとの息詰まる戦いで、同じ状況が訪れた。同点の七回裏2死満塁。フルカウントから打者の内藤は攻め抜いた。ファウル2球を挟み、最後は一飛。フルスイングの結果だった。

 采配には継投も含めて一切の迷いがない。20歳の後藤は「思い切り攻めなさい」と送り出した。八回1死満塁では山田が2ボールからの3球目を見逃さずに勝負を決めた。「私たちは『二度とやって来ない一打席、一球』と向き合って、ここまで準備してきた」。宇津木監督は集大成の米国戦にも攻める姿勢をぶつける。 (西口憲一)

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