被爆援護見直し「長崎とも相談し検討」 官房長官、黒い雨上告断念で

【東京ウォッチ】

 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」を巡る訴訟の上告断念を菅義偉首相が表明したことを受け、加藤勝信官房長官は27日の記者会見で、援護行政の見直しについて「長崎ともよく相談をしていきたい」と述べ、もう一つの被爆地、長崎でも救済範囲が拡大される可能性を示唆した。

 被爆者援護法は、原爆投下当時、政令で定めた「被爆地域」にいた人や、投下後2週間以内に爆心地周辺に入った人だけでなく、「原爆の放射能の影響を受ける事情にあった人」も援護の対象としている。だが、実際は被爆者の救護に関わった人や、国が定める黒い雨地域にいた人に限定されている。

 加藤氏は「放射能の影響を受ける事情にあった人」の認定基準の見直しに関し、「具体的にどういうふうに審査認定していくか、厚生労働省が広島県、広島市、長崎県、長崎市と相談していく。いずれにしても救済に向けて早急に対応を検討する」と話した。

 長崎では、爆心地から南北12キロ、東西7キロが被爆地域とされ、その範囲外にいた人は「被爆体験者」として区分され、十分な援護が受けられていない。被爆者と認めるよう求める訴訟が継続中で、長崎市は被爆地域の拡大を国に要望している。(久知邦)

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