イラク戦闘任務、年内終了 米軍、対中国シフト急ぐ

 【ワシントン金子渡】バイデン米大統領は26日、ホワイトハウスでイラクのカディミ首相と会談し、駐留米軍の戦闘任務を年末までに終了すると発表した。イラク戦争後の過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦で駐留した米軍は来年以降、イラク軍に対する助言や訓練に専念する。

 米軍は8月末までにアフガニスタンからも完全撤退する方針。バイデン政権は米中枢同時テロから20年にわたって中東地域に集中してきた外交・安全保障政策を転換し、覇権を強める中国に対抗するための体制整備を急ぐ。

 会談冒頭、バイデン氏は「われわれの役割はイラク軍の訓練を継続し、支援することでISの再興に対処することだ。年末までに戦闘任務に就くことはなくなるだろう」と語った。IS掃討作戦に成功した2017年以降、駐留米軍の主な任務はイラク軍の支援と訓練に移っており、実質的な変化は少ないとみられる。

 トランプ前政権が昨年1月、イラクでイラン精鋭部隊のソレイマニ司令官を暗殺したことを受け、イラク国内では反米感情が高まっていた。10月に議会選挙を控えるカディミ氏は米軍駐留に反対する世論に配慮する必要に迫られており、両者の思惑が一致したとみられる。

 現在、イラクには約2500人が駐留するが、任務変更に伴う縮小規模については明らかにされていない。会談に先立ち、米政府高官は記者団に「イラク軍には十分な防衛力がある」と強調する一方で「ISは依然として脅威だ」との認識を示した。

 米軍はイラク戦争の終結を宣言した11年に全部隊をいったん撤退。その後、ISの勢力拡大に伴い、14年から駐留を再開させた。03年に始まったイラク戦争では4千人以上の米兵が犠牲となっている。

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