熊本市の飲食店に時短要請へ「対策済み認証店」の優遇、切り札なるか

 新型コロナウイルスの感染「第4波」が県内で収束して1カ月。「第5波」の到来を受け、県は独自のリスクレベルを最高の「5(厳戒警報)」に引き上げ、熊本市の飲食店への時短営業要請を決めた。ただ、今回は感染対策済みの認証店は免除。感染対策と経済活動の両立を図る「切り札」とも期待されるが、街には度重なる時短への「慣れ」も漂う。

 県によると、27日までの1週間の新規感染者数は204人(レベル5水準150人以上)、同日時点の病床使用率は13・4%(同25%以上)。水準到達前に強い対策を始めることで、新規感染者数の「山」を低くできるという。

 県の推計によると、第4波の際と同様に、政府分科会のステージ3(感染急増)の段階で時短を要請した場合、ピークは8月中旬ごろ、1日の感染者数が200人超。一方、レベル5で時短を始めればピークは8月上旬、1日最高100人程度に抑えられるとみる。

 県は今回、夜の街の灯を消さずに感染対策を進める方策として、認証店への優遇措置を実施。29日から熊本市全域の酒類提供飲食店に午後9時までの時短を要請するが、認証店は対象外とし、まん延防止等重点措置が適用されても酒類提供自粛を免除する予定だ。

 地元経済界の要望もあり導入した対策だが、街には冷めた受け止めも。認証を取得した老舗ラーメン店「山水亭」(上通町)などを経営する佐井宏次社長(43)は「認証で客が増える実感はない。行政には徹底して感染を抑えてもらわないと、ずっと切り傷を付けられている状態」。別の認証店は「時短や休業で協力金をもらうほうが店を開けるより得」と明かす。

 認証の実効性確保も課題だ。田嶋徹副知事は対策本部会議で「認証店の優遇策は、クラスター(感染者集団)が発生したり、対策が守られなかったりすれば崩壊する」と指摘。県は見回りの徹底で対応する考えだ。 (古川努、西村百合恵)

熊本県の天気予報

PR

PR