53年ぶりの悲願へ、体張る冨安「我慢比べ」 サッカー男子が4強

 指揮官の厚い信頼に応えた。福岡で生まれ育ち、Jリーグのアビスパ福岡から飛躍した冨安健洋(ボローニャ)。大会直前にけがをしながら31日の準々決勝に2試合連続スタメン出場した。延長まで120分間を守り抜き、サッカー男子で日本の4強入りに貢献した。森保一監督=長崎市出身=に託された使命を胸に53年ぶりのメダルへ突き進む。

 イタリア1部(セリエA)では開幕から23試合連続フルタイム出場など22歳ながらチームの中心。日本代表でも主力で、24歳以下の五輪代表で活動する機会は少なかった。昨年11月から執筆を快諾してくれた本紙コラム「僕の生きる道」の掲載でのやりとりでは、森保監督に「金メダルを狙っているから五輪世代のほかの選手にも刺激を与えてくれ」と直接声を掛けられたことを語っていた。

 冨安は自らの「立ち位置」を自覚していた。「自分がチームの中心になる」「ピッチ外のサッカーへの取り組みも伝えないと」「周囲にもいい働きかけを」などと熱く語っていた。開幕前日に左足首を痛めたが、7月28日のフランス戦で復帰。強い責任感がピッチへと向かわせた。

 延長でも決着がつかない激闘。PK戦に持ち込まれるとピッチで祈るように手を合わせて見守り、劇的勝利の瞬間、喜びを爆発させた。試合後は左足首をアイシング。「我慢比べ。ゼロに耐えることができてよかった」とほっとした表情で振り返った。今大会2度目の警告を受け、準決勝は出場停止となったが、守備陣の大黒柱の一人として、残り2勝となった悲願の金メダルまで体を張る。 (松田達也)

福岡県の天気予報

PR

PR