九州の高齢者、2回接種77・9% コロナワクチン、全人口は27・2%

 65歳以上の高齢者向けの新型コロナウイルスワクチン接種について、九州7県全体では1日時点で1回目が約87・3%、2回目が約77・9%に達したことが、内閣官房の公表データで分かった。専門家は、高齢者の重症化割合が下がっていることを接種が進んだ効果として挙げた上で、感染力の強い変異株「デルタ株」がまん延しつつある状況を踏まえ、「全世代で9割以上の接種が望ましい」としている。

 政府は、7月末までに希望する全ての高齢者への接種完了を目標に掲げていた。接種状況は国のワクチン接種記録システム(VRS)で管理するが、数日分をまとめて入力する自治体もあるため、実際の接種率は公表データより高い可能性がある。

 九州7県別の接種率では佐賀が最も高く、1回目が約90・3%、2回目が約85・3%。九州では長崎、鹿児島を除く5県が、全国平均(1回目86・2%、2回目75・8%)を上回った。

 佐賀市では65歳以上の2回目接種が87・1%に上る。市内では130カ所の医院で個別接種が可能で、市の担当課は「高齢者のほとんどが、かかりつけ医で接種している」ことが高い接種率の要因とみている。

 一方、64歳以下の接種は低調だ。九州7県の全人口の接種率は、1回目が37・3%、2回目が27・2%。福岡が最も低く、1回目35・5%、2回目25・2%となっている。福岡市では、全人口で2回目の接種を終えたのは約20%の約33万人にとどまる。市の担当課は「国のワクチン供給が限られているため、各医院で個別接種のペースを絞っている状況」と説明した。

 感染症に詳しい北九州市立八幡病院の伊藤重彦院長は、九州各県で高齢者の2回目の接種が7割超に達したことに関して「感染しても入院するケースは大幅に減っている」と効果を強調。その上で、「急増している40~50代の重症化を防ぐためにも、64歳以下の接種を迅速に進めることが重要だ」としている。 (塩入雄一郎、野間あり葉)

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