身勝手な権力、根深い差別と不寛容…「日本の今」映した東京五輪

 1年延期の末に開催された東京五輪は、間違いなく歴史に名を刻むことになるだろう。日本勢が過去最多のメダルを獲得したのはもちろんだが、目に見えない感染症が猛威を振るう中、大半が無観客となり、会場でアスリートと観客が一体となってスポーツを楽しむ環境が失われたまれな大会となった。五輪の政治利用をもくろむ政府の姿勢ばかりが目立ち、大会が掲げる「多様性と調和」の理念も傷ついた。この「満身創痍(そうい)の五輪」で得た教訓を、いかに次代に引き継いでいくのか。問われ続ける。

 2年前の夏、楽しみに応募した五輪チケットにことごとく落選。意気消沈しながら転勤で東京を離れた。今年8月、異動で再び東京へ。新型コロナウイルスの感染者数が連日、過去最多を更新する中、既に開幕していた五輪は厳戒態勢の下で行われていた。...

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