遅れてやってきた“3度目の梅雨”

 九州地方で11日から降り続く雨は、少なくともあと1週間は続く見通しだ。例年なら太平洋高気圧に覆われて晴天が続く時季だが、対馬海峡付近に前線が停滞し、専門家は「非常に珍しい気象条件」と指摘する。「3度目の梅雨のようだ」と災害を警戒する声もある。

 今年の九州北部の梅雨入りは5月15日で、統計を取り始めて2番目に早かった。ただ、しばらく晴天が続き、再び梅雨空となった6月中旬以降は「2度目の梅雨入り」と受け止められた。そのまま九州北部は大規模な災害に見舞われることなく、7月13日に梅雨明けを迎えたはずだった。

 福岡管区気象台などによると、大陸から延びる前線は対馬海峡付近に停滞。この時季には日本列島を覆うはずの太平洋高気圧が、九州全体を覆うほどに張り出していない。このため、前線と高気圧に沿って流れ込む二つの暖かく湿った空気が九州付近で合流して大雨を降らせている。

 日本気象協会九州支社の松井渉気象予報士によると、11日からの雨をもたらしている気圧配置は例年であれば「7月上旬や中旬の梅雨末期にみられる」。季節外れの長雨は1週間先まで続くとみられ「遅れてきた梅雨」の様相を呈している。

 災害の危険性も高まる。現在の気圧配置は、広い範囲に浸水被害を出し、佐賀と福岡両県で4人が亡くなった2019年8月の記録的大雨に似た状況。松井予報士は「雨の勢いが強まったり弱まったりを数日繰り返す。線状降水帯が発生すれば大規模災害につながりかねない」と警鐘を鳴らしている。

 (梅沢平)

関連記事

福岡県の天気予報

PR

開催中

秋の古本まつり

  • 2021年10月13日(水) 〜 2021年10月26日(火)
  • ジュンク堂書店福岡店 2階「MARUZENギャラリー」特設会場

PR