「これでトップまでいける」工藤会壊滅作戦、異例の捜査が突破口

落日の工藤会 トップ極刑判決②

 「中におるんやろうが。出てこい」「関東に帰れ」

 北九州市内の集合住宅前で、男たちが大声を上げていた。住んでいたのは、特定危険指定暴力団工藤会対策のために警視庁などから応援派遣された警察官。暴力団風の男たちは毎晩のように集まり、挑発を続けた。

 福岡県暴力団排除条例が施行された2010年ごろから工藤会は、警察への敵意をむき出しにするようになった。警察官が職務質問をすれば、大勢の組員が集まって取り囲んだ。「違法な職質だ」と怒号を浴びせ、インターネットに動画を投稿した。自宅まで尾行された警察官もいる。

 12年4月19日、工藤会幹部と直接話ができる数少ない捜査員だった元警部が銃撃されたことで、対決姿勢は決定的なものとなった。

 日ごろから組員と付き合い、内部情報を入手する-。そんな従来の暴力団捜査は困難になっていた。打つ手が限られる中、県警は、ある捜査手法に望みをかけた。組員らが使用する携帯電話を割り出し、電話のやりとりを聞き出す通信傍受だ。

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