「有効なコロナ対策講じず」「携帯料金引き下げは評価」あな特通信員アンケート

 菅義偉首相が自民党総裁選に出馬しないと表明し、退陣することになった3日、西日本新聞「あなたの特命取材班」は無料通信アプリLINE(ライン)でつながる「あな特通信員」に緊急アンケートを実施した。新型コロナウイルス対策への不満などから、菅首相の判断を「妥当」「やや妥当」とする回答が7割弱に達した。次期総裁にふさわしい人物については見方が割れた。

 アンケートは3日午後、全国の通信員約1万4千人に呼び掛け、4時間半の間に1440人から回答があった。

 感染拡大による緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の対象は現在、33都道府県に拡大している。辞任の意向を「妥当」とした理由としては「対策の失敗の責任を取るべきだ」(高知県の57歳男性)、「国民の生命より東京五輪開催を優先させた」(福岡県宗像市の30歳男性)など、コロナ対応を挙げる意見が多かった。

 「言葉が響かない」「記者の質問にも答えず、会見を聞いてもうんざりしていた」など、国民への説明、コミュニケーション不足を指摘する意見も目立った。

 発足当初、世論調査で7割前後を誇った菅内閣の支持率は最近、3割を下回る結果が相次ぎ、衆院選を今秋に控え、総裁選での苦戦が取り沙汰されていた。大阪市の30代女性は「批判が出て、風向きが悪くなって結局逃げた印象」と、不出馬を逆に「評価できない」と指摘した。

 安倍晋三前首相もコロナ対応に苦しんだ。それだけに「そもそも安倍さんの後で、貧乏くじを引いた」(福岡市の47歳男性)、「先の見えない苦しい役回りだった」(福岡県新宮町の35歳女性)と、菅首相を擁護する意見もあった。

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 菅政権が手掛けた政策の評価についても、複数回答方式で聞いた。

 「評価できるものはない」との回答を上回り、最も多く支持されたのは「携帯電話料金の引き下げ策」だ。「一つ一つの政策をみると悪くなかった」(新潟市の52歳女性)。「原爆による『黒い雨』被害者の救済」「不妊治療の保険適用の拡大方針」「デジタル化の推進」にも一定の評価が集まった。「新型コロナウイルスの感染拡大防止」を評価する声はわずかだった。

 「ポスト菅」とされる政治家の名前を並べ、次期総裁にふさわしい人物を選んでもらった。最も支持が多かったのは、以前から人気が定着している元幹事長の石破茂氏。続いてワクチン政策を担当する行政改革担当相の河野太郎氏、今回の総裁選でいち早く出馬を表明した前政調会長の岸田文雄氏が続いた。この3人を支持する声が全体の6割近くを占めた。

 一方、「この中にはいない」などとして、「その他」を選んだ人も目立った。 (水山真人、梅沢平、竹中謙輔)

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 このアンケートは、LINEで西日本新聞の友達登録をしている「あな特通信員」を対象にした調査です。多様な方々の生の声を聞き取ることが目的で、無作為抽出で民意を把握する世論調査とは異なります。

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