映画MINAMATAは「特別な作品」 主演デップさんが込めた思い

 水俣病を世界に伝えた米国人写真家ユージン・スミス氏(1918~78)を描いた映画「MINAMATA-ミナマタ-」が23日に公開されるのを前に、製作、主演を務めた俳優ジョニー・デップさん(58)がオンラインで記者会見した。当初から「特別な作品を作っていると自覚していた」というデップさんは、主演作に込めた思いを語った。

 映画は、70年代初頭、熊本県水俣市の水俣病多発地区で患者らと交わり、後に写真集「水俣 MINAMATA」を著したスミス氏の視点から水俣病に迫った創作話。スミス氏役をデップさんが演じ、真田広之さんや国村隼さんら日本の名優たちが脇を固めた。

 2日夜、フランスからリモートで会見したデップさんは冒頭、「プロデューサーとして参加することに全く迷いはなかった。脚本と企画を受け取ってすぐに理解した。日の目を見るべき作品だと」。日本の俳優陣についても「作品に深みと重みを与えてくれた」と絶賛した。

 元々、スミス氏を「レジェンド」と認識していたデップさん。「彼の生きた証し、成し遂げたもの、それらを演じるということに責任感を感じていた」と話し、従軍写真家として心身ともに傷を抱えていたスミス氏を「過剰に繊細な人でもあった」と表現して、役作りの一端をうかがわせた。

 水俣病を巡っては今なお、患者認定を巡る争いがあり、海外でも水銀汚染の被害は各地で確認されている。デップさんは「ユージンの視点を通して水俣の人々がたどってきた軌跡を見て、彼らが経験してきた尋常ではない日々を顧みてほしい」。その上で「特別な人に起きていることではなく皆に起こりうる。今いる立場から、ちょっと視野を広げて想像力を働かせるきっかけになればいいと思う」と鑑賞を呼び掛けた。

 (河合仁志)

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