石炭王が広げた世界 貝島炭砿鉄道

運炭の残像 筑豊線130周年企画⑨

 石炭王の貝島太助が宮田町(現宮若市)に築いた「王国」は、専用鉄道の線路が伸び、絡み合う運炭線の世界が広がっていた。その貝島炭砿で父が坑道の崩落を防ぐために支柱を立てる「仕繰(しくり)」として働き、自らも坑内外の機械類の組み立てやメンテナンスに当たった同市の岡本宏志さん(81)は「鉄道に囲まれて育ち、暮らした」と懐かしむ。

 大之浦鉱五坑で生まれ、貝島技術学校で機械や土木、電機など炭鉱関連の科目を学んで1956年に入社した。「線路があり、機関車がいて、貨車が連なっているのは、当たり前の光景だった。線路に草も生えないくらい、頻繁に列車が走っていた」...

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