手紙で注文、“緊急事態”は手作りも…半世紀前の踊り子ドレス事情

ストリップストーリーズ⑭ママの思い出話(2)

 テケツ(チケット売り場)の奥から、からっとした太い声が聞こえてきた。「気を付けて帰るんやで。こけんごとね!」。劇場を後にする常連客に気付いたママの木村恵子(70)だ。のぞいてみると、ママが「見せてあげる」とガサゴソ。劇場にずっと保管されていた写真を取り出した。

 「半世紀近く前やねえ」。極細眉に、極太アイライン。オリエンタルな顔立ちの踊り子が、エレガントなほほ笑みを浮かべている。相当な売れっ子だったに違いない。頭を包むふさふさの髪飾りは「本物のダチョウの羽根よ」。真っ白なドレスは、素肌が上品に透ける「ゴース」と呼ばれる薄手の生地に、金色のスパンコールと無数の白い羽根が丁寧に縫い込まれていた。

 時代は、全国にストリップ劇場が300軒以上あった1970年前後の最盛期。

 「こんなドレスはな、衣装屋さんにお手紙を送って頼んでたの。公衆電話しかなかったからな」。...

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