火を噴く山への信仰 「阿蘇踏査の歩み」(50)

【聞き書き】熊本大名誉教授 渡辺一徳さん

 世界最古の噴火記録は古代ローマ時代。イタリア中部の街、ポンペイを消滅させたベスビオ火山噴火(西暦79年)とされます。

 記録したのはローマ海軍提督で博物学者でもあったプリニウスとそのおい。ナポリ湾の対岸で大噴火に驚き、艦隊を率いて救援に向かったプリニウスは上陸後、被災して亡くなります。ですが、対岸から彼を見送ったおいを含め、2人が残した記録や書簡が噴火の模様を今に伝えています。前にも少し触れましたが、噴煙柱が成層圏まで達する大噴火を「プリニー式噴火」と呼ぶようになったのはそのためです。...

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