北朝鮮が新型巡航ミサイル試射 1500キロ飛行、日本全土ほぼ射程に

 【ソウル池田郷】北朝鮮の朝鮮中央通信は13日、兵器開発を担う国防科学院が11、12両日、新型長距離巡航ミサイルの試射に成功したと報じた。ミサイルは北朝鮮領空で「楕円(だえん)および8の字形の軌道」に沿って2時間6分20秒飛行し、1500キロ先の目標に命中したという。事実なら日本の大半が射程に入るため、日本政府は懸念を深めている。

 北朝鮮がミサイル実験を公表するのは、3月に弾道ミサイル2発を日本海に発射したことを報じて以来。北朝鮮は1月の党大会で多様な核攻撃手段の開発を進める「国防科学発展および兵器システム開発5カ年計画」を打ち出しており、同計画を着実に進める姿勢を改めて示した。

 北朝鮮は8月の米韓合同軍事演習に反発し、対抗措置を示唆していた。北朝鮮を巡っては米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表が訪日し、14日に外務省の船越健裕アジア大洋州局長と韓国の魯圭悳(ノギュドク)・朝鮮半島平和交渉本部長と協議する予定。北朝鮮側には、連携強化を図る3カ国をけん制する狙いもありそうだ。

 一方、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は試射に立ち会わなかった。発射したのは、国連安全保障理事会の決議に反する弾道ミサイルではなく巡航ミサイルにとどめていることから、米国などを過度に刺激することを避ける意図もうかがえる。

 朝鮮中央通信によると、実験ではターボファンエンジンの推力や飛行操縦性などが設計上の要求を全て満たしたとしている。立ち会った朴正天(パクジョンチョン)党書記は「戦争抑止力の目標を達成して、成果を勝ち取らねばならない」と述べた。

 加藤勝信官房長官は13日の記者会見で「1500キロを航行するミサイルの発射が事実とすれば、日本を取り巻く地域の平和と安全を脅かす」と懸念を表明。米インド太平洋軍は「北朝鮮の軍備開発が地域や国際社会に脅威をもたらすことを示す」と批判した。韓国国防省は「米国情報当局との緊密な協調の下、精密に分析している」と強調した。

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