佐賀県警、自首まで地域に注意喚起せず「一見して事件と断定できなかった」

 佐賀県鳥栖市で高齢女性が殺害された事件で、同県警が事件発生を公表したのは発生から4日後の14日に容疑者が逮捕された後だった。県警は「一見して事件と断定できなかった」と説明し、周辺住民への注意喚起も行っていなかった。この間、容疑者は逃走しており、住民や行政からは「早く知らせるべきだった」と、対応を疑問視する声が相次いでいる。

 事件は10日昼に発生した。県警は①被害者に刺し傷などがない②現場で凶器が見つからなかった③目撃者がいなかった―として事件事故の両面から捜査し、変死事案として司法解剖したという。県警は「事故だった場合の被害者、遺族のプライバシーを考慮した」とも説明した。

 ただ、現場近くに住む70代女性は「事件と知って、他の人も被害に遭っていた可能性もあると考えたらぞっとする」。70代男性は「今回は容疑者が逮捕されたが、何か起きてからだと遅い。今思えば早く知らせるべきだったのでは」と首をひねった。現場周辺には連日警察車両が止まっており、異変を感じる住民もいた。

 付近の住宅から小学校に通う子どももいるという。鳥栖市教育委員会の担当者は「警察からの情報はなかった。情報があれば、保護者や教職員による登下校の付き添いなど子どもたちの安全を守れる。今回の(県警の)対応は疑問だ」と語った。

 県警の対応についてジャーナリストの大谷昭宏氏は「今回、警察は防犯の役割を果たしていない。事件か事故か分からない段階でも、他の人が襲われる可能性を考え、いち早く市民に伝えるべきだった」と指摘した。

(岩崎さやか、杉野斗志彦、飯村海遊)

佐賀県の天気予報

PR

PR