五輪終わり文化は続く 酒匂純子

 やはり「体感」はいいなぁとじんときた。舞台にずらりと並んだ和太鼓の重い響きは、地の底から伝わってくるようだ。太鼓の妙味は音でなく振動にあるのかも。そんなことを考えて横を見ると、幼い子が手をたたいて喜んでいる。幸せな気分になる。

 7月末、福岡市で「福岡和文化プロムナード 世界和太鼓フェスティバル」が開かれた。和太鼓を中心に子どもや大人、障害がある人、プロなど20団体ほどが舞台に上がった。五輪開催国に義務付けられた「文化プログラム」の一つだが、国からも東京五輪・パラリンピック組織委員会からもお金は出ていない。福岡県や地元関係者がこつこつ準備してきた。

 文化プログラムは2016年に始まった。主催や規模、助成の有無など多様なイベントは国所管分だけでも2万件を超える。根拠は「オリンピズムはスポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するもの」という五輪憲章。スポーツの祭典は「文化の祭典」でもあるのだ。...

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