【銃後の画家たち⑤】「夜」の時代 「隠れみの」の古典に学び「ものを視る力」培う勇気

 不思議な静寂に支配された1枚の絵がある。暗い空に、幾重にも連なる岩。植物は生きているのか、枯れているのか曖昧だ。

 北九州市出身の画家、寺田政明(1912~89)が1938年に描いた「夜(眠れる丘)」。目を凝らすと、岩は有機的な形で意志や生命を持っているようであり、複雑に刻まれたくぼみは人の顔にも...

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