「通り悪魔」が取りつく心の隙

ある武士が庭に炎が立ち上るのに気付いた。落ち着いてもう一度見ると、髪を振り乱した白い襦袢(じゅばん)の男がいた。やりを構えてこちらをにらんでいる。武士は目を閉じて腹に力を込めた。静かに目を開くと怪異は消えていた▼しばらくして隣家で騒ぎが。主人が乱心し刃物を振り回しているという。「あれは通り悪魔というものだ」と武士は家人に言った。...

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