中国、核のごみ処理へ整備着々 四川省に初のガラス固化施設稼働

 【北京・坂本信博】中国四川省で、原発から出る高レベル放射性廃棄物核のごみ)を「ガラス固化体」に封じ込める国内初の施設が今月11日に稼働した。地中深くに埋める地層処分の前段階。甘粛省では最終処分場建設に向けた動きも本格化している。習近平指導部は「原発強国」を国家目標に掲げており、日本を含め原発を使う国々が頭を悩ます核のごみの行き先を整えることで、世界の原子力産業界で影響力を強める構えだ。

 中国は日本と同様に使用済み核燃料を再処理し、再利用できない放射能レベルの高い廃液をガラス固化体にして地層処分する方針とされる。「再処理や地層処分に関する情報は、これまでほとんど公開されてこなかった」(北京の電力関係者)が、中国の原子力政策を担う国家原子能機構は今月11日、四川省広元市に建設した固化施設が正式に稼働したと発表した。

 機構によると、この施設は中国とドイツが共同で設計。年間数百万立方メートルの廃液を遠隔操作で安全に処理してガラス固化体にする能力があり、核のごみを千年以上封じ込められるという。固化施設の稼働について機構は「中国の原子力産業の安全な発展への一里塚だ」と強調している。

 習指導部は2030年を目標に、世界の原子力産業界で大きな影響力を持つ「原発強国」を目指しており、今年1月に、中国が独自開発したとされる新型原発「華竜1号」の商業運転を開始。6月には、核のごみの最終処分場整備に向けた「世界最大の地下実験室」を甘粛省酒泉市のゴビ砂漠に建設すると発表した。

 急速な経済成長に伴って電力需要が旺盛な中国では約50基の原発が稼働しており、さらに20基を建設中(6月現在)。米国、フランスに次ぐ世界第3位の原発大国で、核のごみ処理の技術開発を推進することで国産原発の建設を加速させ、海外への輸出も拡大する狙いがあるとみられている。

関連記事

PR

開催中

第13回あんぱんパーク

  • 2021年10月21日(木) 〜 2021年10月28日(木)
  • ベイサイドプレイス博多 海側イベントスペース
開催中

第5回写遊会 写真展

  • 2021年10月15日(金) 〜 2021年10月29日(金)
  • まいなびギャラリー(北九州市立生涯学習総合センター1階)

PR