廃虚の肝試し、目光らす警察 SNS拡散…各地で不法侵入、摘発も

 「肝試し」と称して、若者が廃虚に不法侵入する事案が各地で相次いでいる。福岡市のある廃虚では7~8月の2カ月間で約200人が警察から注意を受け、軽犯罪法違反容疑で書類送検されたケースもある。会員制交流サイト(SNS)に投稿された動画を見て廃虚に足を運ぶケースが目立ち、新型コロナウイルス禍で若者たちが遊び場を失っている影響もありそうだ。警察は「けがをしたり、犯罪に巻き込まれたりする恐れがあり、廃虚には絶対に入らないで」と呼び掛けている。

 「何をされているんですか」

 警戒中の警察官が声を掛けると、少年は「え? 肝試しですよ」と、悪びれる様子もなく答えた。

 7月下旬の深夜。静まりかえった福岡市東区の住宅街に、10人ほどの少年がぞろぞろと集まってきた。手には懐中電灯。近くにある3階建ての廃施設に入るつもりだったという。

 この建物はネット上で「心霊スポット」として知られ、夜中に訪れる人が後を絶たない。福岡東署は6月、建物に無断で立ち入ったとして、少年ら計24人を軽犯罪法違反容疑で書類送検するなどした。

 その後、署員が毎日夜通しで警戒を続け、7~8月に約200人を補導したり、職務質問したりして不法侵入をやめさせた。主に10~20代の男女のグループで、県外から来た人もいた。「前にも来たことがある」と話した少年もいたという。昨年11月には建物内でぼやが起きている。

 こうしたトラブルは近年、各地で起こっている。

 ホラー映画の題材となった旧犬鳴トンネル(福岡県久山町-宮若市)では肝試し目的で訪れる人が急増し、大量のごみが放置され、侵入防止用のフェンスが破られる被害が発生。今年8月には、同県飯塚市でも休業中のホテルに中学生9人が不法侵入したとして軽犯罪法違反容疑で家裁に書類送致された。

 全国の廃虚などを「心霊スポット」として紹介するインターネットのサイトが複数あり、動画投稿サイトユーチューブ」や「TikTok(ティックトック)」などで動画が拡散されている。同署の西直人生活安全管理官は「不法侵入は立派な犯罪で、火災などの際に逃げ遅れる恐れもある。保護者は家庭内で子どもに注意喚起してほしい」と話している。 (長田健吾、古川大二)

福岡県の天気予報

PR

開催中

第13回あんぱんパーク

  • 2021年10月21日(木) 〜 2021年10月28日(木)
  • ベイサイドプレイス博多 海側イベントスペース
開催中

第5回写遊会 写真展

  • 2021年10月15日(金) 〜 2021年10月29日(金)
  • まいなびギャラリー(北九州市立生涯学習総合センター1階)

PR