風力発電が持つ他の発電所にはない可能性

【連載「回れ洋上風力」記者ノート】

 主人公の「名もなき男」が連れられていったのは、広大な海に風車が立ち並ぶ洋上風力発電所。彼はそのうちの1基に乗り移ると、次の任務が明かされるまでタワー(支柱)の中で身を隠した―。

 2020年に日本でも公開されたクリストファー・ノーラン監督の映画「TENET」の序盤のシーン。壮観な映像が撮影されたのは、デンマーク沖のバルト海にあるナイステッド風力発電所だ。主人公が支柱内のはしごを上り下りする場面も、実際に現地で撮影したという。

 日本風力発電協会の上田悦紀国際部長によると、大規模洋上風力発電所が普及した欧州では観光資源としての活用が進む。洋上風力発電所の見学を目的とするツアーが組まれ、「エコツーリズム」として国内外の客が訪れているという。ロケ地となったナイステッド発電所も観光地の一つだ。

   *    *

 今回の連載取材で発電所の誘致を目指す自治体に話を伺うと、「将来の観光資源にしたい」という話をよく耳にした。少子高齢化や人口減少はもはやどの地域にも共通する課題。発電所が電力や雇用だけでなく、人の交流も生み出すものになれば、地元への恩恵も大きいと考えているからだ。

...

残り 860文字

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

福岡県の天気予報

PR

開催中

第5回写遊会 写真展

  • 2021年10月15日(金) 〜 2021年10月29日(金)
  • まいなびギャラリー(北九州市立生涯学習総合センター1階)

緑のコンサート

  • 2021年10月30日(土)
  • 福岡市健康づくりサポートセンター あいれふホール

PR