水田や湿地を宅地化で…4年連続の浸水被害「不動産からリスク聞いた覚えない」

 8月の記録的大雨で、福岡県久留米、小郡両市では4年連続で家屋の浸水被害が起きた。大量の雨水がはけずに筑後川の支流の水があふれる「内水氾濫」が発生し、ほぼ同じ場所が毎年災禍に見舞われる“異常事態”。昔は水田や湿地だった低地の宅地化を進めたことが背景にある。行政はハードを中心に対策を進めているが、識者は「時間を要するものが多いため、短期でできる対応も必要」と提言する。

 「船底のような低い場所に雨水がたまり、排水しきれずに浸水が起きた」。大雨後の8月20日、久留米市梅満町の被災地を調査した福岡大の橋本彰博准教授(水工学)はこう解説する。市の床上浸水は518件に上り、「約280件が梅満町を含む鳥飼校区に集中した」(担当者)。

 鳥飼校区は近くに内水氾濫が起きた池町川と金丸川が流れる。1971年、積極的に市街地開発を行う「市街化区域」に指定され、水田が広がる一帯は約5千世帯が暮らす住宅地に変貌。JR久留米駅や西鉄津福駅に近い好立地で、今も新築の住宅が増えている。

 市のハザードマップでは、道路冠水注意箇所が集中し、筑後川の洪水時は深さ5~10メートルまで浸水する想定の場所も多い。

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