『天路』リービ英雄著 言語と文化の境界越え

 アメリカで生まれ、少年時代を台湾で過ごし、今は日本で日本語の小説を書く著者は、しばしば英語、日本語、中国語を置き換えつつ思考する。移動と越境の作家と言われる著者が、一千年を越えて生と死に対峙(たいじ)してきた世界の屋上、チベットへと向かう。天路とは、天に近いチベット高原の道のことである。

 これまでも言語と文化の境界を越える著作は、読む側のアイデンティティさえも揺さぶってきた。...

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