コオロギしょうゆ完成、エビの香ばしさ 老舗が粉末加え発酵・熟成

 大分県日田市の老舗しょうゆメーカー「マルマタ油(しょう  ゆ)」(1859年創業)が、ベンチャー企業などと共同でコオロギの粉末を加えて発酵・熟成させたしょうゆを開発した。世界的に昆虫食が注目を集める中、和食に欠かせない食材に使うことで、日本人の心理的ハードルを下げる狙いがある。

 昆虫食は、地球規模の食糧危機や環境問題への有効な対策として国連食糧農業機関(FAO)も推奨。近年は国内でもさまざまなメーカーが商品を発表している。マルマタ醤油は、日田市出身の葦刈晟矢(あしかりせいや)さんが代表を務めるベンチャー企業「エコロギー」(東京)と、飲料や雑貨の製造販売を行う同市の「オトギノ」の提案を受けて開発した。

 コオロギの粉末は、エコロギーがカンボジアで生産。マルマタ醤油は天然熟成させたもろみに粉末を加え、約1年間発酵・熟成させてしょうゆを完成させた。同社の従来製品に比べ、うま味成分のタンパク質含有量が1・5倍ほど高いという。「エビのような香ばしさが特徴」とアピールする。

 10月以降にインターネットで販売を開始(価格未定)し、ニーズ調査や使い方の提案なども行う。将来的には道の駅での販売や、ふるさと納税の返礼品への採用も目指す。同社はコオロギ粉末を加えたみその開発も進めている。

 オトギノの担当者は「日本人になじみ深い食材に取り入れることで、昆虫食への抵抗感をなくす一助にしたい」と話す。(中西是登)

関連記事

大分県の天気予報

PR

PR