手探りの災害予測図 「阿蘇踏査の歩み」(63)

【聞き書き】熊本大名誉教授 渡辺一徳さん

 熊本県阿蘇地域で初めてとなる「火山噴火災害危険区域予測図」(ハザードマップ)の作製に向け、検討作業が始まったのは1992年でした。91年6月には雲仙・普賢岳(長崎県)で43人が犠牲になる火砕流災害があり、その後、土石流被害も拡大していました。国の指針を受け、熊本県は関係者を集めた検討委員会を組織し、私は専門家委員の一人でした。

 その頃、中岳はどんな状況だったかと言えば、10~20年周期で、やや規模の大きな水蒸気噴火や、多量の降灰を放出する「灰噴火」を断続的に繰り返していました。...

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