現職優先か、地元の意向か…分裂選挙区、自民新執行部どう裁定

 現職と新人で自民党が分裂している衆院福岡5区を巡り、同党福岡県連は1日、公認の判断を党本部に委ねる方針を明らかにした。九州では長崎4区などでも自民同士による公認争いが激化している。1日に発足した党の新執行部が、候補者調整にどのような裁定を下すか注目される。

 「地域支部からいろんな意見があり、県連では決められない」。福岡県連の原口剣生会長は1日、現職の原田義昭氏(77)と、新人で自民県議の栗原渉氏(56)が対立する福岡5区について公認推薦を一本化しない考えを示した。

 5区では、党本部が昨年末、「次は現職を公認、次の次は新人」とする仲裁案を提示。県連もこの案で調整を進めていたが、選挙区内の7地域支部のうち5支部が9月末、栗原氏を推薦。「地元の意向はないがしろにできない」(県連幹部)と判断した。栗原氏も「党本部は地元の声を理解してほしい」と訴える。

 一方で原田氏は1日、報道陣の取材に「小選挙区の現職という立場は重い」とけん制。同じ麻生派の甘利明氏が幹事長に就任したことでも勢いづく。幹事長は公認決定に強い影響力を持つ。その甘利氏は8月、原田氏の激励会に登壇し「原田先生が唯一の公認で決まっている」と後押し。原田氏陣営は「甘利幹事長の誕生に万々歳。これで公認は盤石だ」と息巻いた。

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 長崎4区では、公認を競う現職の北村誠吾氏(74)と自民県議で新人の瀬川光之氏(59)が、党有力者などへの働き掛けに奔走している。

 長崎県連は9月、北村氏の閣僚時の失言などを問題視し、瀬川氏の公認申請を決定。北村氏は「現職優先だ」と反発し、公認申請に漏れた直後から党内の実力者との面会を精力的に重ねる。北村氏は、岸田文雄新総裁が領袖(りょうしゅう)の岸田派に所属。岸田総裁の誕生に「とにかく良かった」と逆転での公認に自信を深める。

 瀬川氏も9月下旬、党内に大きな影響力を持ち岸田氏とも親密な安倍晋三前首相と面会。県連の決定の重みを力説しており、陣営関係者は「理解を得られたと思う」と手応えを語る。

 一方で、北村氏、瀬川氏ともに「党本部の決定に従う」との書面にも署名している。地元党関係者は「どちらに公認が出るにせよ準備は遅れる。野党を利することがないようにしないといけない」と早期決着を望んだ。 (金子晋輔、下村ゆかり、西田昌矢、泉修平、岩佐遼介)

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