看護師ら4人感染…宿泊療養施設が一時閉鎖危機、「あり得ない」理由

 新型コロナウイルス感染症の軽症者らを受け入れる福岡県の宿泊療養施設の一つで、緊急事態宣言期間中の9月上旬、看護師の感染が相次ぎ、閉鎖寸前となっていたことが分かった。西日本新聞「あなたの特命取材班」に寄せられた声を基に取材したところ、看護師が飲食を伴う会食を主催した後に感染が広がったことも判明。県は改めて感染対策を徹底したという。

 県や関係者によると、療養施設で働く看護師の男性が8月27日、知人ら約20人を集めて会食を主催。同じ施設に勤務する事務員の男性も参加していた。

 看護師は8月30日に悪寒を感じて発熱。翌日から休み、9月1日に検査を受けた。事務員も8月30日に発熱したが、勤務を続け、9月3日に症状を報告、感染が分かった。

 さらに、同日までに同僚の看護師2人も感染が判明した。県は職場内で感染が広がった可能性があるとみる。保健所の聞き取りに対し、2人は会食に参加したことを伝えていなかったという。

 県は、陽性者4人の発症前後に勤務した看護師ら約80人にPCR検査を受けるよう呼び掛けた。9月6日までに35人が検査を受け、陰性が確認された。

 県は5人以上のクラスター(感染者集団)が発生した場合、療養施設を閉鎖するとしている。このため、感染拡大による閉鎖を視野に、同5~7日は新規受け入れを停止。入所者は73人から34人に半減した。

 この頃、県内10施設の稼働率は約8割と逼迫(ひっぱく)状態が続いており、他施設の負担が増した。結果的にクラスターは発生しなかったが、県の担当者は「閉鎖となれば、入所者を別の施設に移す必要もあった」と問題視している。

 施設内では防護服を着用し、入所者と動線を分けるなど感染防止策を実施。関係者は「ウイルスを媒介しないよう細心の注意を払っている。医療スタッフとして、大人数の会食参加はあり得ない」と話す。会食を主催した看護師は取材に「軽率な行動で、反省している」と弁明。ワクチンは未接種だったという。

 県の宿泊療養施設は、派遣の看護師が運営を担っており、感染対策など指示の徹底が難しい面もある。県は「少しの気の緩みが重大な事態を招きかねない」と、派遣会社に再発防止の徹底を求めている。

 (水山真人)

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