「リコール署名偽造」あな特投稿が端緒 地域との信頼関係の成果

 本年度の新聞協会賞に西日本新聞・中日新聞による「愛知県知事リコール署名大量偽造事件のスクープと一連の報道」が選ばれた。偽造の主な舞台は佐賀市の会議室。昨秋にアルバイトに参加した男性が、本紙「あなたの特命取材班(あな特)」に寄せた情報がきっかけだった。

 <フロアに数百人の男女、20歳くらいから60歳くらいまで、ただ、ひたすら黙々と作業してました>。福岡県久留米市の50代男性から投稿があったのは2月2日夜。記者が男性に連絡すると、時給などの詳細な情報が寄せられた。

 本紙は「あな特」を通じて読者の疑問や困りごとに応え、課題解決を目指すオンデマンド調査報道(ジャーナリズム・オン・デマンド=JOD)に力を入れてきた。地方紙を中心に全国29媒体が連携協定を結び、記事や情報を日常的に共有。中日新聞もその一員だ。男性からの情報には愛知県内の企業名も含まれていた。その会社幹部にすぐにでも確認が必要と判断し、中日新聞に連絡した。

 「あな特」は2018年1月にスタート。無料通信アプリ「LINE(ライン)」でつながる「通信員」は約1万4千人に上る。通信員に「アルバイトに携わった人はいませんか」と投げかけたところ、数人から返信があった。その証言はいずれも具体的だった。

 今回の報道は「あな特」という受け皿を通じて築いてきた地域の方々と本紙の信頼関係の成果と考えている。市民とともにあるローカルメディアとして、身近な暮らしが少しでも改善されるよう、JODの実践を積み重ねていきたい。

 (竹次稔、福間慎一)

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