3閣僚のみ、岸田派「我慢」 「仲間に報い少ない」くすぶる不満

 岸田文雄首相が率いる自民党の派閥「宏池会」(岸田派、46人)が“我慢”の時を迎えている。激しい党総裁選を制す原動力になった派閥にしては、同派の閣僚は3人にとどまるなど控えめな登用となった。支援を受けた他派閥への配慮を優先した形で、派内には不満がくすぶる。結束して衆院選を乗り越え、長期政権を導く礎になれるか-。

 「衆院選で一致団結し、戦いを勝ち抜かなければならない」。7日に都内であった岸田派会合。晴れやかな表情の新閣僚もいる中、あいさつに立った事務総長の根本匠衆院議員は表情を引き締めた。

 人事の不満が尾を引き、衆院選や政権運営にマイナスになったらいけない-。結束を強調する根本氏にそのようなメッセージを感じ取った議員もいた。

 岸田派からは総務相、農相、ワクチン担当相の閣僚3人に加え、衆参両議員の官房副長官、デジタル副大臣、厚生労働副大臣に就いた。派内からより積極的な登用への期待もあっただけに、「汗をかいた仲間への報いが少ない」「他派閥に気を使いすぎだ」などと落胆する声もある。

 とはいえ、安定した政権運営には細田派(96人)や麻生派(53人)、旧竹下派(同)などの協力が不可欠。首相は人事の構想過程で周囲に「宏池会には我慢の歴史がある」と語り、自派閥を優先しない考えをにじませていた。

 岸田派では今回、ベテランの引退が相次ぎ、衆院選で接戦が予想される議員も多い。衆院選を乗り切れるかどうかは政権運営にも直結してくる。首相には公務をこなしつつ派内の機微を察し、求心力を保つ懐の深さが求められる。岸田派幹部は言う。「首相には、選ばれなかった人への気配りがもっと必要だ」 (大坪拓也)

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