【独自】日本郵便経費で政治活動 6億円超? 自民後援会員にカレンダー

 全国の郵便局長が2019年と20年、自民党参院議員の後援会の会員らに配布したカレンダーが、日本郵便の経費で購入されていたことが、西日本新聞が入手した内部資料などで分かった。参院議員は小規模局の局長でつくる任意団体「全国郵便局長会」(全特)が支援しており、「全特の各地方組織の幹部が支援者への配布を指示した」との複数の証言もある。同社の経費が後援会の政治活動に使われた形で、専門家は政治資金規正法が禁じる「企業献金」に当たる可能性があると指摘している。

 日本郵便は西日本新聞の取材に、カレンダー配布は「会社としてお客さまへの年末年始のごあいさつを行っているもので、その際に後援会活動を行うことは想定していない。仮に行った場合は適正に対応したい」と説明。今年の経費支出は「見直しを検討中」としている。全特は「答えられない」とコメントした。

 内部資料などによると、「郵便局長の見つけた日本の風景」という月めくりのA3判壁掛けカレンダーで仕入れ価格は1部160円。地域で10局程度を束ねる全国の担当局長が、2年間で計約400万部を買い、総額6億円超の経費が使われたとみられる。実際に支援者に渡った部数は不明。

 複数の局長は「局長会から支援者宅を訪問して配布するよう命じられた。参院議員への支援のお礼を伝えて渡して回った」と証言する。カレンダーを後援会活動の「訪問ツール」と位置づけた全特の内部資料もある。

 また、全特の事務局担当者が19年9月、各地の担当者に送ったメールには「特に今夏の活動等でご協力いただいた方々を中心に配布(1局100世帯)するものですので、漫然と窓口カウンター上に置いて来局者に配布することがないよう指導をお願いします」と記述している。「今夏の活動」は、19年夏の参院選を指すとみられる。

 全特は小規模局の局長約1万9千人で構成。自民党の政権復帰後初となる13年の参院選以降、比例代表に自民党から候補者を擁立。後援会を立ち上げて支援活動を展開し、現在は柘植芳文氏と徳茂雅之氏が現職。両氏の事務所は「コメントする立場にない」と回答した。

(宮崎拓朗)

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