内部対立で分裂、自民批判を封印…「前哨戦」佐賀市長選のお家事情

 過去最多の無所属新人6人が立候補した佐賀市長選を巡り、19日公示の衆院選佐賀1区で激突する与野党が足場固めに腐心している。自民党は候補者推薦を巡る内部対立で一枚岩になれず、新政権発足の勢いはそがれがち。立憲民主党は推薦などの組織決定を見送る一方で、特定候補を支援するという分かりにくさを残す。互いに火花を散らしつつ、「お家事情」に頭を痛める。

 「今回は私たちの暮らしがかかった選挙。党派を超えて力いっぱい頑張ります」。立民県連代表で佐賀1区に連勝中の原口一博氏(62)は10日、立民が支援を決めた元市地域振興部長の古賀臣介氏(58)の出陣式でマイクを握った。

 連合佐賀の推薦も受ける古賀氏だが、陣営は立民色を出さないよう気を配る。自民市議らの支援も受けているためで、原口氏も自民批判を封印。自民市議と一緒に街頭で「オール佐賀」の枠組みを訴える。

 「本音」はマイナスになりかねない。原口氏は出陣式で、自民推薦の新人を念頭に「中央の言うことだけをロボットのように聞くんだったら首長はいらない」と気炎を上げたが、聞いていた自民党員の男性は「正直、違和感がある」。原口氏が市長選に便乗して自民批判に傾くほど、冷ややかな視線が注がれる。

 一方、自民が推薦する元国土交通省職員の坂井英隆氏(41)の出陣式。自民県連の留守茂幸会長はあいさつで「まさに衆院選の前哨戦がこの選挙」と述べた。

 留守氏は今月7日に党本部を訪れた際、甘利明幹事長に「結果を出すぞ」と激励されたエピソードも披露。衆院解散の14日には、西村康稔前経済再生担当相と東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が来援するという。

 だが地元の現実は「分裂」だ。自民所属の市議18人中9人は古賀氏支援。古賀氏の選対本部長を務める自民県議は、坂井氏の推薦を機に県連役職を辞任した。「しこりが残るのは確実」とされる。

 佐賀1区で雪辱に燃える自民現職の岩田和親氏(48)=比例九州=は坂井氏の出陣式後、報道陣の取材に「(市長選の勝利で)勢いを付け、結果が出た後は再結集、ノーサイドで頑張れるようにお願いしていく」と話した。(北島剛、米村勇飛、野村有希)

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