福岡の要請解除 感染リバウンドに備えを

 新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、福岡県が飲食店に要請してきた営業時間短縮がきょうの期限で終了する。あすからは営業時間や酒類提供の制限が全面解除される。約2カ月半ぶりのことだ。

 これまでの営業自粛や時短営業の影響で、閉店した店も少なくないという。長い我慢を強いられた関係業界はもちろん、多くの市民にとっても待望の規制解除だろう。ただし服部誠太郎知事も強調するように、警戒を緩めることなく、感染のリバウンドを何としても防ぎたい。

 今夏から始まったコロナ流行の「第5波」で、九州全域にも感染が広がった。福岡県は1日の新規感染者が千人を超える日も続いた。政府は福岡県に緊急事態宣言を、大分を除く九州5県にまん延防止等重点措置を出した。一時的に病床がかなり逼迫(ひっぱく)した地域もあった。

 9月以降、感染者は全国で急速に減少した。九州では1日の新規感染者が1桁となる県もあり、福岡県はほぼ50人以下で推移している。感染者減少の原因がいまひとつはっきりしないのは気掛かりだ。ワクチン接種率が上がり、感染防止対策の定着が背景にあるとされる。

 それでも、病院や保育施設でクラスター(感染者集団)発生の報告が各地で続く。患者数の「下げ止まり」が懸念される地域もある。ウイルスがより危険な性質に変異する懸念は拭えない。多くの専門家が「第6波」発生に警鐘を鳴らす理由だ。

 今後も新規感染者が増加に転じた場合、一気に増えるものと想定し、医療提供体制を保つ必要がある。福岡県は自宅療養者が一時9千人を超えた。各地の自治体と医師会が協力し、日々の経過観察、電話による遠隔診療、患者宅への医師派遣などに取り組み、人材を効率的に活用する体制を整えてほしい。

 ワクチン接種への理解を若年層にも丁寧に求めながら、接種機会を広げる努力も大切だ。

 秋の行楽シーズンを迎え、ハロウィーンなど多くの人出が予想されるイベントもある。規制解除には解放感が伴うだろう。イベントや行楽施設の責任者はむろん油断などできない。

 ただ最大の対策は、私たち市民一人一人が感染予防を徹底することだ。いま一度その自覚が強く求められる局面だ。外出時のマスク着用や手洗いの徹底▽十分な感染症対策を行っている飲食店を選ぶ▽密集を避ける-といった行動を心掛けたい。

 受験準備が本格化し、学校ではこれまで以上に感染予防の指導に力を入れることになる。

 こうした地道な感染対策の積み重ねが、かつての日常を取り戻す近道だと肝に銘じたい。

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  • 2021年10月15日(金) 〜 2021年10月29日(金)
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  • 福岡市健康づくりサポートセンター あいれふホール

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