佐賀市長選 候補者6人の横顔は? 17日投開票

 佐賀市長選は17日の投開票に向け、過去最多の無所属新人6人による激戦が続いている。有権者にとっては公約や政策はもちろん、候補者の人柄も知りたいところだ。それぞれの市政への思いや素顔を紹介する。(届け出順)

佐賀人より佐賀好き 細川博司氏 61歳=無新

 医師になりたかったという父の思いを受け継ぎ、開業医になった。とはいえ幼い頃から政治には興味があった。「いい医者になって、いい政治家になろうと思った」。特に「困難を乗り越えて首相になった」との理由で、田中角栄元首相が好きだという。

 自身を「正直すぎる男」と評し、新型コロナウイルスのワクチン接種などに関する持論を伝える。以前から動画投稿サイトユーチューブ」の自身のチャンネルで政治、経済、文化、教育などに関する自身の考えを発信。何度もアカウントの停止と削除を受けたが、めげずに発言を続ける。

 山口県宇部市出身で、福岡県久留米市在住。佐賀に住んだことはないが、大隈重信や江藤新平らを輩出した佐賀の歴史、文化、風土にひかれている。「佐賀人より佐賀が好き。佐賀市のために腹を切る覚悟でやる」。10日の出陣式では、日本刀のようなものを持参し意気込みを示した。

 趣味は歌うこと。幼少時からピアノも弾いているという。

農政と防災に経験値 馬場範雪氏 60歳=無新

 2016年8月から1年8カ月、副市長を務めた。出身は鹿島市だが「知り合いも増え、佐賀市が好きになった。佐賀市に貢献したい」と今年7月に農林水産省を退職、市長選に名乗りを上げた。

 大学では農業土木を学び、農水省時代はコロンビアやペルーなどでも勤務。防災やかんがい、河川などに関する仕事に携わり、知識と経験を積んだ。佐賀市を「ベネチア並みの水濠の街」と表現し、水辺空間を生かしたまちづくりの推進、農林水産業の6次産業化などに意欲を示す。

 いつも考えるのは「地域のために何ができるか」。福岡県久留米市での勤務時は、筑後川の山田堰を訪れた非政府組織「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師に会い、感銘を受けた。「中村先生のような生き方をしたい」と話す。

 趣味はジオラマ制作で、大会で入賞する腕前。佐賀インターナショナルバルーンフェスタをテーマにした作品もある。鹿児島県の沖永良部島勤務時に始めた三線(さんしん)も趣味だ。

国際経験生かし貢献 堤雄史氏 36歳=無新

 弁護士兼経営者として世界10カ国で法律事務所を運営する。勤務の合間に生まれ育った佐賀市に帰るたび「寂れている」と感じることが増え「大好きな街に貢献したい」と市長選への立候補を決意した。

 大学1年時の東南アジア旅行では、初めて物乞いの子どもに会った。「人の力になる職に就きたい」と法曹界へ。今年2月には事務所のあるミャンマーで軍事クーデターに遭遇した。そこで「政治の重要性を実感した」ことが、学生時代から興味があった政治家への転身を決断させた。

 自身の強みを「国際経験と経営者としての経験」と分析する。これまで世界102カ国を訪れる中で、多くの文化や習慣に触れ、互いを尊重し合うことが一番大事だと実感したという。当選後は「職員や市民から直接話を聞く場を設けたい」と意欲を示す。

 モットーは「有言実行」。高校時代に登山競技を始め、大学時代には国体にも出場した。「登り終わった後の景色は格別」と魅力を語る。

地方自治実践に意欲 田中豊治氏 73歳=無新

 社会学者として主に地方自治を研究、県内では佐賀大と西九州大で計約30年間教壇に立ってきた。これまでの研究成果を「現場で実践してみたい」と立候補を決意。陸上自衛隊のオスプレイ佐賀空港配備計画反対を前面に掲げ「誰かが声を上げなければという時期だった」と語る。

 出身は長崎県の五島列島。大学進学を機に上京すると、周囲は大学紛争の真っただ中だった。権威や市民運動などに関心が向かい、分析や研究を深めたいと学究の道を志した。

 佐賀大では留学生支援の活動にも携わった。留学中のマレーシア人学生が在学中に亡くなる悲劇も経験し「留学生が佐賀に来て幸せだったという土地にしないといけない」との思いは強い。佐賀市を国際学園都市へと進化させ「留学生などアジアの若者を大事にする地域づくりを目指したい」と話す。

 趣味はカラオケで、十八番は北島三郎の「まつり」。教え子の結婚式では法被姿で美声を披露したことも何度かあるという。

勤務34年市政に精通 古賀臣介氏 58歳=無新

 佐賀市役所に勤務すること34年。近年は地域振興部長などの要職を担ってきた。定年まで勤め上げるつもりで公務員になったが、昨年からの新型コロナウイルス禍で心境が変わり始めた。「コロナで打撃を受けた街を何とかしたい」。周囲の後押しを受けて、トップを目指す決意をした。

 福岡県境に近い諸富町で育った。実家から福岡県久留米市の大学に通う中で、治安の良さや住みやすさという佐賀市の特長に気付いたという。

 「街づくりに携わりたい」と働き始めた市役所で最初に配属されたのは水道局。漏水の応急処置をして、市民から感謝の手紙をもらったことは忘れられない。地域振興部長時代には市民と交流する機会が多く「地元の人が生き生きしないと街に活気は出てこない」と改めて感じた。

 自身を「好奇心旺盛な性格」と分析し、「市長になってもいろんな事にチャレンジしたい」と話す。スポーツが好きで、小学校から野球に熱中。落語を聞く趣味もある。

工夫次第で地方輝く 坂井英隆氏 41歳=無新【自】

 出身地・佐賀市の良さとして「地域コミュニティー」を挙げる。幼稚園の頃に自宅が全焼した際、近所の人が「大変ね、うちにきんしゃい」と面倒を見てくれたことが忘れられないという。「佐賀の良さを感じた」と振り返る。

 小学生の頃から「(人々を)幸せにしたい」と政治家を志した。衆院議員だった父が金銭問題で逮捕された際は「自分が政治に携わる資格はあるのか」と自問したが、それでも「新しい政治の姿を実践していくのが使命」と考えるようになったという。

 司法試験に合格し、弁護士として法律事務所に所属したが、予算や政策を学び夢を追うために、国土交通省職員に転身。地域交通や災害対策を担当する中で「これからは工夫次第で地方が輝ける時代」と感じ、立候補を決意した。

 小中高とバスケットボールに打ち込み、今はマラソンも楽しむ。好きな言葉は「志は高く、頭は低く」。「いろんな人の声を聞きながら、信念をもって志高く生きたい」と話す。

 (米村勇飛)

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